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目地設計

シーリング材に関する目地設計は目地の動きの種類・大きさ、被着体の種類、及び施工性と性能上の最小必要寸法などを考慮して設計してください。

目地寸法の設計

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大別 分類(小別) 目地の種類 必要な主な機能 備考
ワーキングジョイント 熱伸縮中心 ●金属カーテンウォール各種目地
 ノックダウン方式
 パネル方式
 ユニット方式
●外装金属パネル目地
 樹脂・塗装鋼板
 ホーロー鋼板
●金属笠木目地
 サッシ間目地
 連窓サッシ間
 水切・皿板間目地
●JIS耐久性区分9030の性能
●硬化途中・硬化後の動暴露性能
●当該被着体への接着性
●耐熱・耐候性
●ノックダウンカーテンウォールではガラスに対する接着性が優れていること
●汚染の目立ち易い被着体パネルでは非汚染性に留意
面内変形中心 ●PCカーテンウォール各種目地
●石材打込PC目地
 タイル打込PC目地
 吹付塗装PC目地
●ALC板ユニット間目地
●PC笠木目地
●GRC・押出成形セメント板目地
●JIS耐久性区分8020以上の性能
●石・タイルとコンクリートへの共通接着性
●目地周辺への非汚染性
●耐候性
●ノ面内変形の大きな目地ではJIS耐久性区分9030が最適
風圧による動き中心 ●ガラス廻り目地各種
●ガラススクリーン目地
●ガラス越しの紫外線に対する耐光接着性
●各種金属・塗装とガラスの共通接着性
●ガラススクリーン用は接着強度のあるもの
乾温の動き中心 ●各種セメント質ボード類目地
●窯業系サイディングボード目地
●JIS耐久性区分8020以上の性能
●応力緩和タイプ
●8020以上が基準
ノンワーキングジョイント ●コンクリート壁各種目地
●RC造のサッシ廻り目地
●PCカーテンウォールの打込み
サッシ廻り目地
●石張り、タイル張りの目地
●PCパネルを用いた壁式構造の目地
●RC造の打継ぎ目地
●RC造の収縮目地(亀裂誘発目地)
●RC造の建具廻り目地
●JIS耐久性区分7020以上の性能
●非露出の場合、被吹付・塗装性のあること
●露出の場合、非汚染性
●被着体水分に対する接着性への影響が比較的小さいこと
●三面接着可

但し、ノンワーキングジョイントは目地の動きがゼロという意味ではなく、殆ど動きがないか、非常に小さいという意味です。

目地寸法の設計

1.目地の動きの算定
(1)温度の動きによる目地の動き
δ 1 = α ・ ℓ ・ Δ T ( 1 – K t )

  • δ1:温度ムーブメント(mm)
  • α:部材の線膨張係数(/℃)
  • ℓ:部材の設計長さ(mm)
  • ΔT:部材の実効温度差(℃)
  • Kt:ムーブメントの低減率

●主な構成部材の線膨張係数αは表の値を目安とする。なお、過去の実績や経験によりαが求められている場合、または推定できる場合には、その値を用いてもよい。


●部材の実効温度差は、表の値を目安として設定する。同表では鋼製部材表面の色調が明色と暗色の両極端の場合について数値を示したが、実際の色調に応じて中間の数値を用いてもよい。
また、過去の実績や経験によりΔTが求められている場合、または推定できる場合には、その値を用いてもよい。


●ムーブメントの低減率Ktは表の値を目安とする。なお、過去の実績や経験によりKrが求められている場合、または推定できる場合には、その値を用いてもよい。


[計算例]

アルミカーテンウォール、暗色の場合
α:23×10-6、ℓ:3,600、ΔT:70、Kt:0.3
と設定すると、ムーブメント量δ1は
δ1=23×10-6×3,600×70×(1-0.3)
≒4.1mm
となります。

部材の線膨張係数α(×10-6/℃)

形状 種類 線膨張係数
形材 アルミ 23
パネル 金属 アルミ版 23
アルミ鋳物 23
ステンレス 17
10
コンクリート 10
ALC 7
ガラス 9

部材の実効温度差ΔT(℃)

形状 構成部材 外壁 笠木
種類 表面の色調※2
形材 アルミ 明色 55 65
暗色 70 80
パネル 金属 アルミ版 明色 55 65
暗色 70 80
アルミ鋳物 明色 50 55
暗色 65 70
ステンレス 明色 55 65
暗色 70 80
明色 55 65
暗色 70 80
コンクリート 明色 35 40
暗色 40 45
ALC 明色 40
暗色 45
ガラス 一般 45
特殊※1 55

※1:熱線吸収・熱線反射などの熱吸収の大きい板ガラス
※2:明色:金属素地光沢を有するもの及び、明度が比較的白色に近いもの
暗色:明度が比較的黒色に近いもの

(2)層間変位による目地の動き
●層間変位による目地の動きは部材の構成、取付方法などによってスライド、ロッキング、ハーフロッキングなどの動きの状態が異なりますが、ここではスライドの場合の横目地の動きを算定します。但し、コーナー部は圧縮、引張りとなっております。
δ 2 = R ・ hp ・ ( 1 – K r ) = Δ ( 1 – K r )

  • δ2:層間変位ムーブメント(mm)
  • R:層間変位角
  • hp:パネルの高さ(または階高)(mm)
  • Kr:層間変位ムーブメントの低減率
  • Δ:層間変位

●ムーブメントの低減率Krは表の数値を目安とする。なお、過去の実績や経験によりKrが求められている場合、または推定できる場合には、その値を用いてもよい。


[計算例]

PCカーテンウォール、パネル形式
hp:3,800、Kr:0.1、R:1/300
と設定すると、ムーブメント量(せん断変形量)δ2は
δ2=1/300×3,800×(1-0.1)=12.67×(1-0.1)
≒11.4mm
となります。

ムーブメントの低減率Kt

形状 構成部材の種類 外壁 笠木
形材 アルミ 0.2 0.1
パネル 金属 アルミ版 0.3 0.1
アルミ鋳物 0.2 0.1
ステンレス 0.3 0.1
0.3 0.1
コンクリート 0.1 0.1
ALC 0.1
ガラス 0

ムーブメントの低減率Kr

hp/Wp スライド方式 ロッキング方式
2以上 0.1 0.1
2未満・0.5以上 0.2
0.5未満 0.3

[注]プレキャストコンクリート・カーテンウォールの場合
hp:パネルの高さ
Wp:パネルの幅

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2.設計目地幅の算定
(1)ワーキングジョイントの場合
●目地幅は目地の動き量とシーリング材の設計変形率及び目地幅の許容差によって定まります。
W ≧ δ /ε×100+ | W e |
但し、W:設計目地幅

  • δ1 :温度ムーブメント(mm)
  • δ2 :層間変位ムーブメント(mm)
  • ε1 :設計伸縮率(%)(シーリング材固有のもの)
  • ε2 :設計せん断変形率(%)(シーリング材固有のもの)
  • We :目地幅の許容差(mm)

シーリング材の設計伸縮率・設計せん断変形率εの標準値(%)

シーリング材の種類 伸縮 せん断 備考
(耐久性の区分)
硬化機構・主成分 記号 M1*1 M2*2 M1*1 M2*2
2成分形シリコーン系 SR-2 20 30 30 60 10030
1成分シリコーン系[高モジュラス] SR-1HM (10) (15) (20) (30) 9030G
2成分形シリル化アクリレート系 SA-2 20 30 30 60 10030相当
2成分形変成シリコーン系 MS-2 20 30 30 60 9030
2成分形変成ポリサルファイド系 PS-2 10 20 20 40 8020
2成分形ポリウレタン系 PU-2 10 20 20 40 8020

シリル化アクリレート系については、シーカ・ハマタイト株式会社の推奨値となります。

[注]*1:温度
*2:風・地震による層間変位ムーブメントの場合
*3:JIS A5758の耐久性区分
( ):ガラス廻り目地の場合


カーテンウォール部材取付け時の目地幅の許容差Weの標準値(mm)(JASS14より抜粋)

項目 金属製カーテンウォール アルミニウム合金鋳物製カーテンウォール プレキャストコンクリートカーテンウォール
目地幅の許容差 ±3 ±5 ±5

[計算例]

PCカーテンウォール、パネル形式
hp:3,800、Kr:0.1、R:1/300
と設定すると、ムーブメント量(せん断変形量)δ2は
δ2=1/300×3,800×(1-0.1)=12.67×(1-0.1)
≒11.4mm
となります。

[計算例]

PCカーテンウォール、パネル形式
hp:3,800、Kr:0.1、R:1/300
と設定すると、ムーブメント量(せん断変形量)δ2は
δ2=1/300×3,800×(1-0.1)=12.67×(1-0.1)
≒11.4mm
となります。


(2)ノンワーキングジョイントの場合

●ノンワーキングジョイントでは、目地の動きが小さいので設計目地幅を算定する必要はなく、設計目地幅Wの許容範囲内に納まるように目地幅を設定します。

設計目地幅Wの許容範囲(mm)

シーリング材の種類 目地幅の許容範囲
主成分 記号 最大値 最小値
シリコーン系 SR 40 10(6)
シリル化アクリレート系 SA 40 10(6)
変成シリコーン系 MS 40 10
ポリサルファイド系 PS 40 10(6)
ポリウレタン系 PU 40 10
[注]( )内の数値はガラス廻り目地の場合の寸法を示す

シリル化アクリレート系については、シーカ・ハマタイト株式会社の推奨値となります。

3.目地深さの設定
(1)ワーキングジョイントの場合
●目地深さ(シーリング材の厚さ)は目地幅との関係と必要接着面積から決定し、図にある許容範囲内に収まるように設定します。

(2)ノンワーキングジョイントの場合

ノンワーキングジョイントでは、目地の動きが小さいので設計目地幅を算定する必要はなく、設計目地幅Wの許容範囲内に納まるように目地幅を設定します。

ノンワーキングジョイントの目地深さDの許容範囲(mm)

シーリング材の種類 目地深さの許容範囲
硬化機構 主成分 記号 最大値 最小値
反応硬化2成分形 シリコーン系 SR-2 20 10
シリル化アクリレート系 SA-2 30 10
ポリサルファイド系 PS-2 30 10
変成シリコーン系 MS-2 30 10
ポリウレタン系 PU-2 20 10
湿気硬化1成分形 シリコーン系 SR-1 20 10

シリル化アクリレート系については、シーカ・ハマタイト株式会社の推奨値となります。

D:目地深さ(シーリングの厚さ)の位置

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